ひさかたぶりに他人を介して愛を感じた
皆に振りまかれるような愛ではあったが確かにわたしは愛された
身体中に愛を感じて涙した
体を使うことなど、愛を体現する手段でしかない
愛し合うとは言葉通りだと感じた


ありきたりな言葉だがいまのわたしに似つかわしい
後悔ばかりの人生だった
いまも後悔ばかりをしている
後悔を生み出している

わたしは愛されたい
認められたい
わたしを愛して認める輩がぽつぽつとでてくる
理解できない

空の浴槽につかるとする
蛇口をひねる
排水口の蓋をとじれば水位はあがるがとじなければどうなるかはおのずとわかる
水かさは増えない
すべてわたしに与えられず下へ流れ出る
わたしではないどこかに流れてしまう
しかしわたしが蓋を閉じる
それならばといった風で水かさは増える
足首 尻 臍 みぞおち とわたしを満たす

わたしは責められてはいやしないか?
わたしのなかに眠るわたしが必ず言う
今までの罪がわたしを満たしているとでもいうように感じる
自責
ひとつ水滴が落ちる
なぜわたしは生まれてきたんだ?

またもうひとつ言える
わたしは信用ならない人間である
自信を信用しないのだから他人を信用できるわけがない
わたしが一度信用することができれば
しかし傷つくのが怖い
幾度となく傷ついてきた
もう充分だ
それに何度も傷つけてきた
もうたくさんだ