わ
わたしとはなんだ?
名前を持つが名前のとおりに存在する訳ではない
わたしはわたしで決してーー(社会、両親につけられたわたし。表面的なもの)ではない
愛されたいのはわたしであってよもやーーというわけではない
わたしはわたしを愛してほしい
ひとりの存在として
人間ではない
わたしにはわたしという名もなき存在がーーの中にうごめいている
はちきれんばかりに時折動く
それはーーではない
わたしだと叫んでいる
だが叫ぶばかりで、ーーは口をつぐんでいる
例えば軽口な彼女がいる
よくものを知らずのびのびと生きた、よく道端で生えている南天のような、よくいる女性だ
わたしは彼女のものを知らずとも語る言葉になんともなしに返事をする
そのとき彼女はわたしを理解しない
ーーが言葉をとざすからだ
よく理解した
わたしにはわたししかいない
誰も信用しないわたしには、わたししか居ない
わたしを自ら抱きしめること
わたしへのーーからの唯一の慰めなのかもしれない